経験は、何かをして、何かを得るときを言う場合が多い。
だが実際はどうだろうか。
経験とは、何かをして、何かを捨てるときを指すのではないだろうか。
人間には多すぎるほどの選択肢がある。
その選択肢を捨てる作業こそが経験なのではないか。
経験を多く積んだ者は、多すぎるほどの選択肢を捨てている。狭めている。
すると、自分が何をするべきかがわかりやすくなる。
経験は、それをすることで選択肢を広めているようにみえるかもしれない。
だが、それは広めているわけではなく、数ある選択肢を狭めた結果、絞られた選択肢がはっきり見えるようになっただけである。
何をするべきかわからない人間は多い。若者は特にそうだ。
そういう者は経験を積んだ方がいいだろう。
経験を積むことで自分の選択肢を減らし、絞られて残った選択肢からすることを選べばいい。
人生は、自ら選んでいるように見えて、実は消去法なのである。
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